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三谷幸喜 『三谷幸喜のありふれた生活 4〜冷や汗の向こう側』
三谷幸喜のありふれた生活 4 冷や汗の向こう側

 團伊玖磨『パイプのけむり』のようなペースでいきますから―って、三谷さんが挿絵の和田誠さんに仰ったみたいですが、ぜひともお願いします(笑)。

 私は三谷さんの作品の純粋なファンではないのです。
 古畑や猫、映画の監督作品などは大好きだけど、大河も見なかったし、その他のドラマもイマイチ……。極めつけは舞台が苦手という。

 でも、このエッセイの中の大河や舞台の話を読んでいると、一度見てみたいなーとは、いつも思います。まぁ舞台はちょっと厳しいとしても、大河くらい見てもよかったなって。一年間見続ける自信がなかったのですけれども……。
 とりあえず有頂天ホテルは絶対に見たい!

 小林聡美さんのウクレレと三谷さんのリコーダー(バンドネオンでも)の演奏会、聴いてみたいな〜。

★★★
| 読書 エッセイ | 01:07 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
奥田英朗 『港町食堂』
港町食堂

 船で日本を旅しよう―。という企画のもと、新幹線や飛行機で行けば1〜2時間のところへ、わざわざ10時間以上もかけて船で旅する旅行記です。

 高知や稚内、そして釜山(日本じゃないけど)など、六つの地方を訪れる奥田さん。奥田さんで旅(だけでなくエッセイ全般)、といえば、まず皮肉・憎まれ口というのが、私の頭に浮かんできます(笑)。最初はずいぶんはっきりものを言う(書く)けど、大丈夫なのか、読んでるコッチがハラハラしたものですが、不思議とカチンとはこないもので。今では、奥田さんのそういう部分が読みたくてエッセイを楽しみにするようになったくらいです。今回はどうかというと……ちょっと控えめだったかな〜。残念(笑)。

 私も大洗から苫小牧まで、フェリーで20時間かけたことがあります。初めは長いなー退屈かも。と思い、本を何冊も抱えていったのですが、乗ってみると意外にあっという間でした。その時読んだ本は『リング』で、狭くて暗い二段ベッドの中で怖くて途中で読めなくなりそのままに……というのは、楽しい思い出(?)。
 ほとんど寝ていた20時間だったけれど、船旅って、目的地に着くまでが長い分、期待も高まるし、海の上という僅かな緊張感があり、本当に楽しかったのです。

 とまぁ、私のことはさておき、タイトルが港町食堂だけあって、魚介類の食事風景がよく出てきます。またこういうのを読むと、行きたいなー、食べたいなーって、心底思っちゃうわけで。そして、食堂だけではなく、地方のスナックへも入っていく奥田さん一行。旅行しても、自分たちだけでアチコチまわって終わるばっかりではなく、地元の人と楽しくお酒を飲みながら会話をする奥田さんたち、なかなかよいですよ。

 締め切りなんかでヘロヘロの奥田さん。編集者に連れられて二等船室なんかでゴロリとしている姿を思い描くのも、また楽しいものでした。

★★★
| 読書 エッセイ | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
石田千 『踏切趣味』
踏切趣味
踏切趣味
石田 千
踏切とその周辺の商店街や人、季節のうつろいなどを綴った随筆集です。

そう、これはエッセイではなく、随筆と言った方がしっくりくる。本当に、主に東京の踏切を軸にした街歩きというだけのものなのに、その視点がとてもよいのです。
普段、どこへ行くにも車で、電車に乗ることはおろか、1キロ以上歩くことさえない私。車を持つ前はバスと徒歩で通勤していたので、例えば花粉の季節はより辛く、桜が咲けばちょっとゆっくり眺めながら通り過ぎ、夏の暑さを日々実感し、それとともにエアコンのありがたさに頭をたれ、歩いてかいた汗の量で秋を感じ、街路樹が葉を落として寂しげになった頃冬の訪れを知る……
といったように、季節に目を向けただけでも今よりずっと敏感でした。そういう、なんでもないこと、気がつくか気がつかないかの境い目みたいなところが、この『踏切趣味』の魅力でした。

あとがきで、これだけ踏切を見物しているのに、踏切についてくわしくならない、とあります。が、それがいいのではないでしょうか。街歩きに必要以上の詳しさは不要。踏切の幅をはかる単位も、自分の歩幅ってのもまた乙な感じではないですか。
読んでいる自分が、その風景を想像する楽しみを、ぜひ味わいたいものなのです。

★★★★
| 読書 エッセイ | 14:37 | comments(0) | trackbacks(1) | ↑TOP
桐野夏生 『白蛇教異端審問』
白蛇教異端審問
白蛇教異端審問
桐野 夏生
桐野さんの初エッセイ集。
ショート・コラム、日記、エッセイ、書評・映画評、ショートストーリーなど。

日記は『柔らかな頬』で直木賞を受賞した頃のもので、著者の素顔を垣間見られて面白かったです。タイトルの意味は何だろう・・・と思ったら、「小説すばる」2000年1月号から8月号、11月号で連載されたものでした。
内容は、ある書評家が著者の作品を貶めたことに対する主張と、匿名批評に対する抗議でした。私はまったく知らなかったのですが、これは当時波紋を呼んでいたようです。

私は、子どもの頃から作文、読書感想文は大の苦手でした。
そんなことを言いながら、こうやって皆さんの目に触れる場所で読書日記など書いているわけですが、最近煮詰まっています。
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| 読書 エッセイ | 12:57 | comments(2) | trackbacks(1) | ↑TOP
奥田英朗 『泳いで帰れ』
泳いで帰れ
泳いで帰れ
奥田 英朗
アテネオリンピック観戦記。主に奥田さんの好きな野球、のはずでしたが・・・。
冒頭から海外旅行好きじゃない、チーズだのバターだのって胸やけする、一ヶ月休みなしで働いて疲れているって、テンション下がりまくり(笑)。あー奥田さんらしいや。奥田さんのスポーツ観戦エッセイは、そんな本音書いちゃっていいの?皮肉ばっかりで読んでいるコッチがヒヤヒヤ〜ということが多いのです。飛行機では、ビジネスクラスを用意され直木賞は獲ってみるものだとむせび泣き、荷物チェックで油とりフィルムの用途を尋ねられ実演してみせる奥田さん。応援席では、まさかの領土問題に、世界の国境線争いに思いを馳せて・・・やっぱり面白い(笑)。

メインは野球観戦だけれど、柔道、陸上、女子マラソンなども空いた時間を利用して観戦。この辺は、あの時の感動がよみがえり、恥ずかしながら涙なしでは読めませんでした。
オリンピックはいい。世界の大運動会なのだ。

さて、タイトルの泳いで帰れとは何か。
これは奥田さんの怒りの言葉なのです。何故、そして誰に対して発せられた言葉なのかは興味のある方に読んでいただくとして、むべなるかなでありました。

| 読書 エッセイ | 12:12 | comments(2) | trackbacks(2) | ↑TOP
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