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川辺敦 『私はナース』
私はナース
私はナース

東京近郊の総合病院で、女性看護師が殺害されるという事件が起こった。同僚の夢野純は、さまざまな困難に直面しながらも、事件の謎を探ろうとするいっぽう、難病に苦しむ患者たちのケアに心を砕き、理想の看護師の姿を追い求め、激務に耐える毎日だった。ナースのたち厳しい勤務実態、ターミナルケアのむずかしさなど、医療現場の問題に真摯に取り組むナースたちの姿が感動を呼ぶメディカルミステリ。 (裏表紙あらすじより)

 まず深夜の病棟内で殺人事件が起きるところなど、二時間ドラマみたいな始まりです。ところが、主人公のナースが謎に迫っていく内容だろうと思いつつ読み進めると、中盤はほとんどナースの勤務実態についてばかり。きっかけは殺人事件で、一応謎で引っ張っておいて、その実看護師小説となっていました。
 けれども、じゃあ期待はずれかというと決してそんなことはなく、むしろすごく面白く読みました。はっきり言って、ミステリにしなくても充分な読み応えのある話なのです。

 末期がん患者の精神的な推移や、患者への接し方、看護師同士の考え方の違い、病棟の方針と現場の実態。そして、看護師たちの慢性的な人手不足。こういったことは、さんざん語られていることではあります。小説や漫画、そしてドラマにだってなるので、素人の私でも少しは知っています。けれど、やっぱりこういう物語には弱いんだな〜。
 主人公の夢野純の成長物語でもあるので、多少クサイ場面があるし、文章(特に会話)がぎこちないことで最初は読みにくさもありますが、それが気にならなくなると完全に物語の中に入り込んでしまった自分がいました。そうなると、もう殺人事件のことや、会話の不自然さなんて些細なこと。この患者やナースたちの物語をもっと読んでいたい……。これが読み終えてすぐの感想です。
 結構感動しちゃったし……。
 それにしても看護師はすごい。仕事だから、ってよく言いますが、仕事だからってできることとできないことがある。少なくとも私には絶対にできないな。

 図書館の新着の棚にあって、直感で面白そうだと感じて借りてみましたが大正解でした。こんな時は本当に嬉しいものです。
 看護師の働く話が好きな方にはオススメです。

★★★★
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