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篠田節子 『ロズウェルなんか知らない』
ロズウェルなんか知らない

 町おこしか……。しかもUFO……。はっきり言って安易な発想だな、なんて思い、どうして町おこしって全然魅力的じゃないんだろう?という気持ちのまま読み進めました。UFOにも、四次元地帯にも興味がなく、観光地でも過疎の町でもないところに住んでいる私は、完全に第三者の目。だから、駒木野の青年クラブのとった、子供騙しともとれる行動に少し冷ややかな気持ちに。
 
 けれども、当事者たちは実は真剣で、現状をなんとかしたいという真面目な気持ちで始めたことなんだって考えると、とても馬鹿にはできないのです。しかも、最初は軽い気持ちで始めたことで、悪意などまったくない彼ら。それがネットなどを通じてどんどん大きくなっていってしまったことは、この駒木野の話だけではなく、現実によくあることなんだろうなぁ。
 
 そうすると、走り始めた噂や憶測がぐんぐん暴走を始めるわ、仕掛けた方は引っ込みがつかなくなるわ、もう大変。神がかっちゃったような人、カリスマといわれる人に目をつけられるなど、確かにありそう。そしてバッシングも。最初は町に恒常的に観光客が訪れることを願っていただけなのにね。

 テーマパークや遊園地で成功しているところなんて、本当にごくわずかだといいます。実際出来てはつぶれているし……。目立った歴史や遺跡もなく、交通の便の悪い町や村にはきっと他人事ではない話なのでしょう。でもやっぱりどうしようもないのかな〜なんて思ってしまうのでした。
 
 この駒木野だって、たぶんまた観光客は衰退の一途をたどるに違いなく、過疎の町の青年たち(しかも独身ばかり)に切なさを覚えながらも、ユーモアのある文章に笑って読んでいる自分の残酷さを感じたりして……。たとえ衰退しなくても、心から歓迎のできる人だけがやってくるわけでもないし。
 傍から見ると馬鹿馬鹿しいかもしれないけれど、本人たちは真剣なことって、読んで切なく哀しいですね。

★★★
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『ロズウェルなんか知らない』
 タイトルは「ロズウェル事件」のこと。1947年、アメリカ合衆国ニューメキシコ州ロズウェルに未確認飛行物体が墜落し、米軍が異星人の死体を回収した…などとUFOマニアの間で語られている、有名な“伝説”だ。  篠田節子による本書は、しかし、SFのたぐいでは
| 天竺堂通信 | 2005/09/01 6:17 AM |
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